【2024年】人気記事ランキングTOP10
2024年も終わりですね.
本ブログを始めて2年以上経ち、最高月間PVは10万を突破しました.内容のニッチさの割にはそれなりの規模になったのではないでしょうか.いつもは堅苦しい記事ばかりですが、たまには気楽に、ブログのアクセス数ランキングでも集計してみます.
誰得ではありますが、私は他人のブログのこういうの気になっちゃうタイプです.
Google アナリティクスのPV数を参照のもと、集計期間は2024年1月1日から記事投稿日までです.最近投稿した記事は不利ですが仕方ないですね.
今年もたくさんアクセスをいただきありがとうございました.
第1位:「アノードとカソード、正極と負極、陽極と陰極の違い」
数ある記事の中でも圧倒的なアクセス数を誇ります.2位に2倍以上の差をつけており、ダントツと言ってもいいレベルです.
代表的な検索ワードは「アノード カソード」「アノード カソード 覚え方」など.これらの用語をとりあえず知りたくて訪問する感じでしょうか.検索順位は1位で安定しており、CTR(Click Through Rate)も高水準です.
一方で、「正極 負極」「陽極 陰極」などは他サイトにやや押され気味です.これらは中学・高校化学でも習うので、受験勉強向けのドメインパワー強めのサイトに勝つのはなかなか難しいのでしょう.陽極や陰極は昔からややこしいワードだと思ってましたが、1950年代の資料でもそう言われていたのは笑いましたね.
電気化学の基本的な用語なので、類似の記事が他サイトに無いわけではないのですが、電気化学に特化してまとまった所は多くない印象です.看板記事にするにはあまりに基礎的すぎてオリジナリティを出せないので、もっと趣味全開の記事で同程度のアクセス数を目指したいところです.
第2位:「イオン化傾向と標準電極電位:イオンになりやすさの順番」
2位も電気化学の用語ですね.日本のネット上に電気化学をもっと充実させてくれ.私は別に電気化学の専門家じゃねえんだ.
「イオン化傾向 標準電極電位」のワードでは検索順位が1位ですが、どちらか一つでは1位になりません.「標準電極電位」関連でのCTRが高めなので、ネット上に同ワードに関する情報が少ないのでしょうね.教科書を読めということか.
個人的には、標準電極電位(イオン化傾向)の数値をグラフにしたのがお気に入りです.イオン化列の順番だけ覚えることの無意味さが分かります.プロットしてみると、数値を表で見るだけでは分からないこと分かったりするんです.
第3位:「カチオンとアニオン:イオンってなんだろう」
あまりにも化学の基礎ワードすぎてコメントに困ります.しかし、これほど当たり前のような基本ワードなのにランクインしてしまうあたり、いかにネット上に情報が少ないかが分かります.
「カチオン アニオン」どころか「アニオン」で検索順位が1位近辺にいます.中学・高校では陽イオン・陰イオンと呼ぶので受験系のサイトでは引っかからないことが原因でしょうか.大学受験で出てこないワードはネット上から情報が極端に減るんですよね.
特に面白い裏話もなく月並みな内容になってしまいましたが、誰かの役に立っているのであれば幸いです.
第4位:「強磁性、反強磁性、反磁性、常磁性…:磁性体とその特徴」
ようやく電気化学からも基礎化学からも外れたワードが登場しました.磁性体はややこしいですからね.磁性体関連のワードが何度聞いても覚えられなくて、私も学生時代に何度もググった記憶があります.
「強磁性 常磁性」「強磁性 反強磁性」とか、確かにどう違うんだよ~と言いたくなるワードからアクセスが来ています.直感的な説明はできても、理論的な説明はクソ難しいので専門書で勉強してください.
検索ボリュームはそれほどでもないですが、CTRが高めです.まあ、ニッチな世界の話ではあるよね.
第5位:「食塩水の電気分解:現代文明に欠かせない塩素の作成法」
これも電気化学系ですね.
個人的には不思議なランクインです.高校化学でも塩水の電気分解は習いませんでしたっけ?「塩水 電気分解」で検索順位1位とってるので、そうでもないのでしょうか.検索ボリュームはそれほどないのですが、検索順位とCTRは高めで、安定してアクセスを稼いでくれる記事です.
第6位:ペロブスカイト構造:機能の宝庫
やっと固体化学らしい記事がランクインです.結晶構造は、高校化学でも習わないしネットでも情報が少ないので作成のしがいがあります.私の専門にも近いしね.
ペロブスカイト構造は、数ある結晶構造の中でもトップクラスの知名度を誇ります.三元系の結晶構造の中では比較的シンプルで、八面体のティルトやカチオン・アニオン秩序による構造のバリエーション、そして何より物性・機能の多様さが魅力です.
最近では太陽電池の材料としても有名です.というよりもペロブスカイト=太陽電池の名前と思われている節さえあります.ペロブスカイト太陽電池でペロブスカイト構造の物質が占めるのはほんの一部だからな!
「ペロブスカイト構造」を含む様々なワードで流入します.「ペロブスカイト」だと太陽電池関連のページがたくさん引っかかって太刀打ちできません.
第7位:「はじめよう固体の科学」
いわずもがな、トップページです.全てはここから始まります.
検索からアクセスされることはほぼなく、多くは他記事から興味を持ってトップページを見てくれた感じでしょうか.とはいえ、「はじめよう固体の科学」の検索ワードでアクセスしてくれる人もそこそこいるようです.これは嬉しいですね.
飾り気がなくて申し訳ないです.もう少し凝ったデザインにしたいですね.あと、ブログタイトルもこれでいいのか悩み中です.「はじめよう」ってなんだよ.何が始まるんだよ.でも今から変えるのも面倒だなということで放置.
第9位:「閃亜鉛鉱型構造とウルツ鉱型構造:半導体を支える結晶構造」
再び固体化学らしい記事が現れました.
閃亜鉛鉱型構造とウルツ鉱型構造を思い返せば、大学化学で習いましたが、習った当初もそれから数年間も構造の違いをよく分かっていませんでした.今でもどっちがどっちかごっちゃになります.
検索ワードは当然ながら「閃亜鉛鉱型構造」「ウルツ鉱構造」が中心.CTRは高めです.大学の試験期間前に伸びやすい傾向にあります.
第9位:「エリンガム図:金属の単体を得るために必要な情報」
これは電気化学・・・の範疇ではあるか.材料設計の際に重要なダイアグラムですが、やはり日本語の情報は不足気味.
「エリンガム図」で検索順位は不動の1位になりました.すなわち、教科書読まずにネットでエリンガム図を調べる人がいる以上、責任は重大です.間違いがありませんように.
作成時は、とにかく図を作るのが面倒でしたね.
第10位:「結晶場理論と配位子場理論」
大学無機化学の鬼門です.無機化学の講義で基礎化学的なことや各論的なことを習っている最中に突然やってくる初耳の言葉です.
難しく聞こえますし、実際に厳密な理論はすごくややこしいんでしょうが、それを完璧に理解していなくても物質の振る舞いを予測できることが魅力的です.無機化学を始めるのであれば必ず考え方を理解しておきたいところです.考え方を知っているだけで色々な場面での応用が利きます.
やはりテスト期間前のアクセスが増えます.なるべく分かりやすくして、無機化学を嫌いになる学生を増やさないようにしたいです.
所見
一般的な傾向ですが、大学以降で学ぶ化学ワードでアクセス数を稼いでいます.日本語のネット記事に十分な情報がないのでしょうね.反対に、中学・高校化学で習う内容は受験生向けサイトに押されてなかなか上に出てこれません.
SEOだけ意識して検索順位を上げるより、自分にしか書けないニッチな記事を量産していきたいですね.(そういった記事はなかなか読まれないんですが)
今後ともよろしくお願いします.