はじめよう固体の科学

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光のエネルギーの単位の変換方法 【メモ】

光のエネルギーの単位と変換

光は電磁波の一種であり、周波数に応じてエネルギーが決まります.周波数は波長や波数とも相関関係があるため、光のエネルギーを波長を用いて表すこともあります.

  E=hν=hc/λ

ここで、Eはエネルギー、hはプランク定数、νは周波数、cは光速、λは波長です.hcは定数であるため、周波数あるいは波長が決まれば光のエネルギーは決まります.以下では、これらの間の関係を見ていきましょう.

周波数は\rm{Hz}(s^{-1})、波長は電磁波によりますが例えば可視光なら\rm{nm}、波数は\rm{cm^{-1}}の単位で表すことが多いです.

   h = 6.62607015 × 10^{-34} \, \rm{Js}

より、

   1 \, \rm{Hz} = 6.62607015 × 10^{-34} \, \rm{J}

ですが、ちょっと値が小さすぎて使いにくいですね.この場合、電子一つ当たりのエネルギー量である電子ボルト(\rm{eV})を用いた方が便利です.

    1 \, \rm{eV} = 1.602176634 × 10^{-19} \, \rm{J}

より、

   1 \, \rm{eV} = 2.41799 × 10^{14} \, \rm{Hz}

マシにはなりましたが、今度は大きいですね.ともかく、\rm{1 \, eV}というのも\rm{Hz}に換算するとかなり大きな値です.

波長に変換するとどうでしょうか.

    c = 299792458 \, m/s

より、

   1 \, \rm{eV} = 1239.84 \, \rm{nm}

これは赤外線に相当する波長領域です.可視光はおおよそ 400\, \rm{nm}から\rm{800 \, nm}の領域であることから、\rm{1 \, eV}よりももう少しエネルギーが高いようですね.エネルギー(\rm{eV})を波長(\rm{nm})に変換するにはエネルギーをおよそ1240で割ればよいです.

最後に、波数に変換するには、

   1 \, \rm{eV} = 8.06554×10^{3} \rm{cm}^{-1}

の関係があります.それほど大きすぎるわけでもないので使いやすいです.実際、電磁波のエネルギーを表す単位として広く使われています.