はじめよう固体の科学

電池、磁石、半導体など固体にまつわる話をします

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実験

Bond valence sum の計算方法 【メモ】

酸化数の割当が、少なくとも過去に報告された類似の物質と比べておかしな値になっていないかを判断する手法の一つがBond valence sum (BVS)法です.

電池の理論容量の計算方法 【メモ】

電池の電極材料の容量には限界があります.この限界値、理論容量を超えるエネルギーを蓄えることはできません.無論、必ずしも理論値に達することができるわけではありませんが、限界を知っておくことは材料設計の上で役立ちます.

インターカレーション:物質に新しい機能を加える反応

インターカレーションは、物質の結晶構造に存在する「すき間」にイオンや分子を入れ込むような反応を指します.元の物質 の結晶学的特徴や材料特性を保ったまま、新しい特性を加えることが可能です.

強磁性体の飽和磁束密度の単位変換 【メモ】

今回は、飽和磁束密度の単位として使われる emu/g, emu/cc, T などの単位の互いの変換方法を見ていきます.

XRD, XAS, XPS…:X線を利用した実験手法の一覧

様々な分析手法のうち、X線を用いて分析を行う手法をまとめました.XRD、XAS、XPS...様々な手法にはどのような違いがありますが、どのように使い分ければ良いでしょうか.

テルミット反応:炎とともに起こる酸化還元反応

テルミット反応は、金属と金属酸化物の混合物(テルミット、サーマイト) を用いて、時に爆発的な発光と発熱を生みながら酸化還元を起こす化学反応です.

水素発生反応(HER):電気の力で水素を創る

水素発生反応(HER)こそ直接的に水素を製造することが可能な反応です.水素発生の反応効率を高めるために、カソードで用いる電極材料の研究が長年に渡り進展してきました.

酸素発生反応(OER):水素合成の足を引っ張る酸素の反応

今回のテーマは、水の電気分解反応の片割れである酸素発生反応です.最終的に欲しいものは水素であり、酸素は空気中からいくらでも取ってこれます.しかし、酸化反応と還元反応は必ず同時に起こるため、水素発生反応の効率を高めるには酸素発生反応も効率よ…

磁化率の測定データをどのように解析・解釈すればよいか

磁気測定から得られる非常に重要なパラメータとして磁化率(帯磁率)があります.磁化率の温度依存性は様々ですが、それぞれをどのように見分ければよいでしょうか.

食塩水の電気分解:現代文明に欠かせない塩素の作成法

食塩水の電気分解からは、主に塩素ガス(Cl2)と水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液(苛性ソーダ)が得られます.化学工業で必須で汎用的な試薬であり、医薬品、洗剤、殺菌剤、除草剤などに使用されます.

異常ホール効果、量子ホール効果、スピンホール効果…:とりあえずホール効果って名前つけとけばいいかの精神

世の中にはホール効果によく似た現象が数多くあります.すなわち、運動する荷電粒子が何らかの原因によって運動方向に対し曲がり、電場が蓄積する現象です.これらの現象はホール効果と関連付けられ、〇〇ホール効果と呼ばれる場合が多いです.

ホール効果:電流と磁場とキャリアの関係

導体に電場をかけると電流が流れます.ここに磁場をかけるとキャリアの経路が曲がり、電荷が導体の一方の面に集まります.この際、導体の一方の面にはキャリアと同じ電荷が集まり、もう一方の面ではキャリアが不足してキャリアと反対の電荷が現れます.

水の電気分解:夢のエネルギー材料「水素」のクリーンな合成法

水に諸々の工夫をして電圧をかけると、水素と酸素が発生します.発生する物質が水素と酸素だけなので環境への害がありません.クリーンかつ温和な条件で水素を合成できる方法として注目されています.

電気分解:電気の力で物質を創る

電気分解は「電気のエネルギーによって強制的に酸化還元反応を起こすこと」を意味します.電気分解は、水の電気分解による水素発生反応を筆頭に、塩素の単離、NaOHの製造、金属メッキ、金属の精錬など、産業の幅広い分野に顔を出します.