はじめよう固体の科学

電池、磁石、半導体など固体にまつわる話をします

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塩化ナトリウム型構造:最も基本的な二元系構造

更新 2024-2-23 塩化ナトリウム型構造(岩塩型構造、NaCl型構造、NaCl-type structure、rock salt structure) 塩化ナトリウム型構造は、の組成で表される二元系物質の多くに見られる結晶構造であり、三次元空間に原子をチェッカーボード状に並べたような配…

ボルタ電池:単純に見えて実は恐ろしく複雑な電池

ボルタ電池は高校の教科書で題材になっており、亜鉛電極と銅電極が硫酸水溶液に浸った非常にシンプルな構造をしています.ボルタ電池は電池反応の基礎として教わりますが、実際は極めて複雑な反応が起こっています.

最密充填構造:最も単純な原子の敷き詰め方

体育館の床をバスケットボールで埋め尽くすことを考えます.すなわち、球体を二次元平面に敷き詰めることをイメージします.球体をどのように並べれば、空間を埋め尽くすことができるでしょうか.

電池:化学エネルギーから電気エネルギーへの変換

電池とは「化学エネルギーを電気エネルギーに変換する装置」を意味します.電気を化学エネルギーとして貯蔵できる点が画期的であり、携帯性・安全性・保存性に優れます.

超伝導:電気抵抗がゼロな材料

極低温で金属の電気抵抗はゼロに近づく、あるいは無限大に発散すると思われたのですが、そのどちらでもない現象が起きました.ある温度で、突然電気抵抗が「ゼロ」になったのです.「超伝導」の発見です.

学会誌とは:最先端の科学の流れを知るために

学会の年会費と引き換えに月に一回送られてくるのが学会誌です.現在では様々な学会誌がネット上にバックナンバーを無料で公開しています.

負の熱膨張:温めると縮む不思議な材料

固体は温度を上げると膨張します.一方で、世の中には熱膨張が極めて小さい物質が存在します.それどころか、温度を上げると縮む物質まで存在します.常識に反するこのような物質は「負の熱膨張」物質と呼ばれます.

熱膨張:身近な現象も起源は意外と複雑

固体は温度を上げると膨張します.非常に身近な現象であり、日常生活でも熱膨張を実感することがよくあります.なぜ熱膨張は起こるのでしょうか.熱膨張の起源に迫るには物質の結晶構造にまでさかのぼる必要があります.

イオン化傾向と標準電極電位:イオンになりやすさの順番

鉄は錆びやすいのに、金は全く錆びません.「錆びる」とは酸化反応の一種で、「錆びやすい」は「酸化されやすい」と言い換えることができます.このような「酸化のされやすさ」を定量化する方法はないでしょうか.

ケテラーの三角形:その結合、なんの結合?

電気陰性度とは「原子が電子を引き付ける強さの指標」のことでした.電気陰性度を用いて、結合のイオン結合性や共有結合性を視覚的に導出することが可能なのがケテラーの三角形です.

論文でよく使われるラテン語表現一覧

本記事では、論文でよく目にする、ラテン語に由来する略語をまとめました.英語の単語で代用が効くものはだんだんと使われなくなってきていますが、未だに至るところで見かける表現もあります.論文を読む際の参考までに.

強磁性、反強磁性、反磁性、常磁性…:磁性体とその特徴

全ての物質は原子から構成されており電子を含みます.電子はそれ自体が磁気モーメントを持ち、小さな磁石として振る舞います.そして、そのような磁気モーメントが数え切れないほど大量に存在するのが、我々の目にする物質です.